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電動キックボード、法改正から半年で交通違反7,000件超え。

こんにちは。

2023年7月1日の道路交通法改正からまる一年、

電動キックボード利用者の交通違反が増え続けています。

施行から半年で7,130件大部分が東京・大阪の都市部に集中しているといいます。

事態を受けて、シェアサービス大手「LUUP」は、

独自の違反制度をはじめ、厳しく対応する方針を打ち出しました。

状況を打開する一手となるでしょうか?

今回は、利用者数の急増とモラルの浸透が釣り合っていない、

電動キックボードのいまを見てみましょう。

2023年7月の改正から丸1年。止まらない違反件数の増加。

電動キックボード・新制度施行から半年間で7,130件の交通違反 免許停止や取り消しにも|自動車交通トピックス|JAF Mate Online

引用元:JAF Mate Online

~以下、JAF Mate Onlineより抜粋~

●電動キックボードの主な違反内容と罰則内容

主な違反行為違反時の罰則と反則金等
通行禁止箇所の走行罰則:3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金
反則金:5,000円
スマートフォンでの通話・画面注視罰則:1年以下の懲役又は30万円以下の罰金
反則金:12,000円
16歳未満の運転または車両の提供罰則:6ヶ月以下の懲役または10万円以下の罰金
酒酔い運転罰則:5年以下の懲役または100万円以下の罰金
二人乗り(定員外乗車)罰則:5万円以下の罰金
反則金:5,000円
車体の整備不良罰則:3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金
道路の右側や反対車線の走行罰則:3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金
反則金:5,000円~6,000円
信号無視罰則:3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金
反則金:6,000円
通行禁止箇所の走行罰則:3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金
反則金:5,000円
道路の横断等の禁止罰則:3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金
割り込み等罰則:5万円以下の罰金
踏切通過時の違反罰則:3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金
反則金:5,000円
左折又は右折時の違反罰則:5万円以下の罰金

自転車同様、車体が小さく軽いことから、手軽に扱えるのが電動キックボードの利点です。

しかしこれも自転車同様、まさにそれこそが違反件数の多さに直結していると思われます。

シェア大手「LUUP」、違反者には利用停止など厳しい対応を。

「このくらい厳しくていいんじゃないか」 悪質電動キックボード利用者“強制退場” LUUP“違反丸見え”新制度で健全化へ(乗りものニュース) - Yahoo!ニュース

引用元:Yahoo!ニュース

「LUUP」は、交通違反について

「違反点数制」

の導入を予定しています。

違反点数の蓄積により、利用停止を含むペナルティを課すことで、

悪質な利用者には「退場」を強制する考えです。

違反の確認・特定の具体的方法は?実効性に懐疑的な声も。

実際の違反をどうやって確認し、ユーザーを特定するのか?

警察からの情報提供も視野に入れ、

個人情報に抵触しない範囲で、とのことですが・・・。

その方法が具体的に提示されていないとして、

実効性に疑問をなげかける声も出ています。

強制力を伴わないペナルティは意味を持ちません。

この問題が解決できるかどうかが、後述するフランスでの貸し出しサービス廃止の轍を踏むか否かの分かれ目になるのではないでしょうか。

事故急増から住民投票を経て廃止となったフランスの前例から学ぶこと。

電動キックボード違反急増で新たな運用制度 フランス・パリでは廃止も【WBS】(テレ東BIZ) - Yahoo!ニュース

引用元:Yahoo!ニュース

フランス・パリでは、2018年頃から電動キックボードの普及率が増加。

しかし事故の急増が懸念材料となり2023年、

貸出サービスの存続の是非を問う住民投票が実施されています。

結果、89%が存続反対という民意を受け、サービスを終了しています。

Luupが独自違反制度 電動ボード、利用停止も(共同通信) - Yahoo!ニュース

引用元:Yahoo!ニュース

日本人は、公共交通機関の利用や、

緊急時、災害時の秩序の保ち方について、

世界的にもモラルが高いと認識されているようです。

むろん、表に現れている部分がすべてではありませんが、

総じて大人しく、無秩序さを避ける傾向があるとは感じます。

しかし、昨今の自転車やこのキックボードの利用法を含む、

個人の自由の在り方について、

残念ながらそうでもないな、と思うようになりました。

筆者自身、車やバイクでの交通違反で捕まったことがありますし、

急いでいるからと赤信号で歩行した経験もありますから、

エラそうに非難する資格はありませんが。

しかしフランスの例を見るまでもなく、

自転車の厳罰化傾向などを見ていると、

やりたい放題の勝手な行動は結局、ユーザー自身に返ってくるものです。

せっかくの新しい技術や体験の未来を、

うかつな行動で消し去ってしまうのは避けたいものですね。

それではまた次回。

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