こんにちは。
アニメ「逃げ上手の若君」第6話です。
帝の綸旨(命令書)を盗むために小笠原屋敷に忍び込んだ時行・玄蕃。
彼らを捕捉せんと動いたのは、
市河 助房(いちかわ すけふさ)。
異常な視力を備えた小笠原 貞宗の配下で、
異常な聴力が武器です。
集中すれば視覚と変わらないレベルで対象を捕捉することができ、
どういうわけか背中にソナーを背負って追ってきます。
天性の逃げ上手・時行と、盗み・潜入の達人・玄蕃の二人でも、
彼の耳から逃れるのは容易なことではありません。
今回は、
「逃げ上手の若君」
アニメ「逃げ上手の若君」第6話|第六回
を見てみましょう。
異能の追手、貞宗と助房。しかし逃げる側もまた、異能。
時行・玄蕃を追う助房の聴力はまさに異能で、
闇夜に見えるはずもない獲物を耳で追い詰めていきます。
そこに貞宗が追いついて加勢し、玄蕃がいうところの
「おっさん二人のおもしろ合体」
が実現します。
しかし貞宗の弓の威力は絶大で、
おもしろいとは言っていられない効果です。
それぞれ眼球と耳を使って会話する光景は、
滑稽かつ異形の姿です。
さすがに逃げ隠れについては常人離れしている時行と玄蕃、
そう簡単に居所を掴ませません。
損得勘定により加勢する玄蕃。しかしその胸中は、それだけではない?
逃げる者、追う者。玄蕃の打算と、時行のことば。
貞宗・助房の協力による追跡は強力を極め、
トリッキーな挙動を身上とする二人であっても、
簡単には逃げられません。
その執拗な追跡に、玄蕃は時行を置いて逃げることを考えます。
しかしこと「隠れ鬼」においては、時行の能力も異能レベル。
逃げようとする玄蕃の選択が、タイミングを逸していると察し、
自らの身を挺して玄蕃を救います。
命を救われた玄蕃は、時行とともに逃げるため、
数々の技術を駆使し、貞宗・助房の追跡を振り切ります。
玄蕃の胸中は複雑です。
人を信用しないというベースに変わりはありませんが、
貸し借りについては彼なりに誠実で、
「借りは返す」
「報酬は必ず頂く」
など、自身の信条を貫きつつも、時行の力になることを告げます。
敵対勢力の首魁・足利尊氏(高氏)の肖像。魔性の武とカリスマ。
時行・玄蕃の活躍と、二人の救出に成功したことで、
帝の綸旨を一旦無効化した諏訪の一党。
さらに恩賞目当てに虚偽の申請が殺到したことで、
新たな綸旨の発行もなくなり、
ひとまず領地を奪われる危機を回避した形です。
そのため諏訪領内の空気は楽観的ですが、
頼重は、京での尊氏の姿を時行に語ります。
ここで描かれる尊氏は、完全に人間を逸脱した魔性です。
帝の息子、護良親王(もりよししんのう)は、
尊氏の危険性、謀反の可能性を危惧し、
尊氏を除こうと手勢を引き連れて襲い掛かりますが、
手勢は返り討ちとなります。
自らこそ無事ではありました(どうやら尊氏には害意がなかったもよう)が、
白昼堂々、殺戮の限りを尽くしたにもかかわらず、
市井の庶民から貴族まで、尊氏を気遣い、崇める声ばかり。
血の海での賞賛の大合唱は異様な光景で、
魔性ともいえる尊氏の属性が、人々を狂わせていることがわかります。
もはや人外になりつつある尊氏と、
未だ弱小勢力の時行はどのように戦うのでしょうか。
それではまた次回。
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