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現代の読書離れ。みんな、月に一冊も読まない?

こんにちは。

若者の読書離れが進んでいる、という記事をよく見かけます。

若者、とはいいますが、全年齢的な現象のように思います。

筆者にしても、20年ほど前までは、

月に5~10冊程度は読んでいました。

半分以上は娯楽小説でしたが。

しかし一時期、0冊に落ち込んで、今でも月1~2冊程度です。

個人的な本離れの理由ははっきりしていて、

ブラック企業での一日17時間労働に突入したことです。

さすがに、本を読むより食事と睡眠ですね。

特殊な例はさておき、

現代の本離れもまた、理由はわかりやすいものです。

今回は、本から離れていく人々の姿を見てみましょう。

デジタル媒体への移行で、当然の流れ。本を読まなくなった人々。

今回の毎日新聞の調査を待つまでもなく、

人々の読書離れの傾向は周知の事実です。

~月に1冊も本を読まない人が6割超に上る~

~インターネットで記事などを読む頻度を尋ねる項目では「ほぼ毎日」~

引用元:「月に1冊も読書しない」が6割超 進む読書離れ 国語世論調査(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

その理由についても、皆さんお察しのとおりですね。

かつて読書に充てられていた時間の多くが、ネット視聴にシフトしたわけです。

今回の調査は16歳以上・3500人程度を対象としています。

およそ60%が月に1冊も読まないと回答し、

そのうち75%がネット上で記事などをほぼ毎日読むと回答。

読書の「舞台」が紙媒体から電子媒体に変わっただけ・・・なのか?

紙の媒体で読んでいた書籍が、時代の流れでデジタル化。

読む場所が変わっただけで、読書の習慣自体はなくなっていない。

そう捉えることもできるかもしれません。

たしかに、筆者の例をとっても、

冒頭のように読書量は激減していますが、

ネットで文章に触れるのは毎日です。

しかし、ネット上で触れる文章は、読書とは別のものであると感じます。

人によっては、正しい意味で

「読書」

としてネット上の文章を読むこともあるでしょう。

しかし多くの人は、何かの調べものや、

興味のある記事、エンタメその他、

読書というよりは情報収集や趣味の読み物、

という使い方をしているのではないでしょうか。

また、その発信内容は?

プロの文筆家が出版社と協力して、

「対価を得て販売する」

という目的のもとに、作り上げられた作品でしょうか?

読者目線で中身を精査・修正・校正を経て送り出されたものでしょうか?

今の時代、非常に手軽に、いち個人が情報の発信ができます。

いま、読んでいる人がいるならば、この文章も、そのひとつです。

ネットの海に漂う言葉の群れの姿はまさに玉石混交で、

誤字・脱字・誤用・文法無視・造語濫用と、

よく言えば自由で縛られないスタイル、

悪く言えば無法地帯です。

言葉は生き物。時代とともに移り変わるもの・・・とはいえ。

一時期、話題に上った言葉に、

「ら抜き言葉」

というものがあります。

今ではほとんど聞かなくなりました。

→ら抜き言葉について:

文化庁 | 国語施策・日本語教育 | 国語施策情報 | 第20期国語審議会 | 新しい時代に応じた国語施策について(審議経過報告) | I 言葉遣いに関すること (bunka.go.jp)

例としては、

「食べることができる」

という意味を表現するのに、

〇食べられる

×食べれる

のように、以前は誤りとされていました。

それが時代の流れとともに、

”ら”を抜いた使用法も、認められるようになり、

今では普通に

「見れる」

「食べれる」

という言葉たちを聞くようになりました。

書籍として完成されたものとそうでないものには、大きな差がある。

ら抜き言葉を例に挙げましたが、

これ以外にも言葉の意味を取り違えて誤用が多発し、

結果、定着するという例があります。

~「失笑する」について、本来とは別の意味で使っていると回答~

~「情報機器で時間を取られるから」~

引用元:「1カ月に1冊も本を読まない」6割超 読書離れ加速…電子書籍利用は増加 「失笑する」を本来とは別の意味での使用が6割以上 文化庁の調査(テレビ朝日系(ANN)) - Yahoo!ニュース

~「間髪を入れず」「悲喜こもごも」「悪運が強い」本来の意味と離れて~

引用元:「もふもふ」使用OKが8割超に!国語に関する世論調査発表「悪運が強い」「悲喜こもごも」は本来の意味が少数派に(FNNプライムオンライン(フジテレビ系)) - Yahoo!ニュース

言葉というものは一種の生き物のようなもので、

移り変わるのが当然とも言えます。

しかしあまりに安易に

  • 意味の拡大解釈
  • 別用法の容認
  • 誤用に対する過度な寛容

といったゆるい対応を続けると、

短期間に言葉の意味が重複したり、

取り違えの可能性が高まったりと、

大きな危険性を抱えることになります。

ネット利用と、ネット上での読書は別のもの。

すっかり乱文になってしまいましたが、

ネットを読書目的で利用するのであれば、

紙の書籍とデジタル書籍に、大きな差はありません。

(手触りやページをめくる行為など、こだわりたい向きもあるかとは思いますが。)

しかしネット記事などの文章のレベルは、

販売を目的として出版されたものとは完成度が違い、

またそのレベルもさまざまです。

読解力の向上・維持のためには、

媒体はともあれ、きちんと読書をした方がよさそうですね。

それではまた次回。

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