こんにちは。
漫研を部として存続させるための活動報告として、
「無難な活動」
を積み上げる奥村・リリサ。
朗読会は成功させたものの、
自分たちはコスプレが好きで、活動の中心はコスプレです。
しかしそれを正直に報告すれば、部の存続が危うい。
嘘をつきたくない二人の選択肢は?
今回はアニメ「2.5次元の誘惑」第8話|コスプレを愛してる?
をご紹介します。
エピソード8|-コスプレを愛してる?- 二つの対比が美しい回。
今回のエピソードでは、
- キャラクターを愛しているから、コスプレをする
- コスプレを愛しているから、コスプレをする
というレイヤーとしての考え方、
- コスプレは好きだが仕事のために諦めて生きる
- コスプレが好きだから仕事にして生きる
という生き方への考え方、
二つの対比が描かれています。
一話のエピソードで解決できるほど容易い問題ではありません。
しかしそれぞれのキャラクターが内面に秘めた、
こだわりや愛情への向き合い方が端的に投げかけられた回と言えます。
共感を抑えられず、茨の道に向けて、二人の背中を押すまゆら。
部の報告をするうえで、
自分たちの活動をそのまま上げられないというのは、
二人にとって強い引っかかりです。
自分たちのやっていることは、
世間に顔向けできないことなのか?
自分たちが大好きなコスプレは、
悪いことなのか?
そう思いたくない二人は、
コスプレで、真正面から部の存続に挑みます。
高校生の部活でコスプレというのはまだまだハードルが高く、
露出の多い題材であればなおのことです。
リリエルのコスはそちら寄りで、かなり厳しい戦いになりそうです。
それに加えて、そもそも現在の漫研が部として存在しているのは、
漫画イベントに参加して、結果を残したからです。
コスプレという活動で同様の足跡を残すなら、
コスプレイベントで結果を出すしかありません。
まゆらは、自身が有名レイヤーであり、
就職のために活動を停止した身です。
世間からの風当たり、生きていくための妥協、
そうした苦い経験を積んでいるからこそ、
ごく自然に、二人には楽なルートを勧めていたのでしょう。
しかし奥村・リリサはイベント出場を決意し、
その想いに動かされたまゆらは、
やるからには一番を取れと発破をかけます。
四天王の一角・753(なごみ)登場。見た目陽キャのガチオタ。
部の存続がかかる横須賀コスプレストリーム(コススト)には、
四天王の一角、753(なごみ)も参加が決定しています。
753はプロのコスプレイヤーで、
「3次元の男には興味がないの」
と、どこかで聞いたようなセリフを放ち、
コスチュームと判別が難しいレベルの
派手なカラーリングの私服で電車に乗車する強者です。
彼女は、ずっとコスプレを続けたい、という強い信念から、
コスプレを職業にした人物です。
覚悟のキマりかたは、尋常ではありません。
SNSでの誹謗中傷、交通機関での白い目など寄せ付けず、
我が道を行くスタイルです。
コスプレは手段か、目的か。
リリサはコススト当日、開始前に753と初対面を果たします。
その際、753は目の前の地味な少女(リリサ)が
前回のイベントで一部噂になったリリエルであると
ひと目で見抜きます。
「3次元を隠せてないわよ」
と冗談めかして言いますが、メイクも衣装もない状態で、
初対面の人間のコスプレ前と後を見分けられるのは、
やはり並の観察眼ではありませんね。
ナチュラルに煽るリリサと、正面から答える753。
プロとしてコスプレをこなす753と、
キャラ愛のためにコスプレをするリリサでは、
スタンスが全く違います。
当日扮するキャラクターを知らない753ですが、
彼女にしてみればプロとして、
「知らないキャラでも演じられなければならない」
のです。
「好きなキャラクターになりきる」
ことだけ考えてきたリリサにとっては、
きわめて異質な考え方でしょう。
その思いを率直に出してしまったリリサは、
753から見れば何度も遭遇してきたアンチと
変わらないように見えたのかもしれません。
リリサにとっては、
実力のあるレイヤーと、初めて接する考え方、
そこから学びたいだけだったのですが、
この場では、互いに互いを理解することはできませんでした。
キャラ愛を表現するためにコスプレを選んだリリサ、
コスプレという目的にキャラを乗せる753。
生きるためにコスプレを諦めようとしているまゆら、
コスプレで生きる覚悟を決める753。
きっとどれかが正解、ということはないのでしょう。
違う道を選んだそれぞれのレイヤーが、
同じコスプレという舞台で、これからどのように交わるのでしょうか。
それではまた次回。
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