こんにちは。
アニメ「逃げ上手の若君」第7話です。
幕府滅亡から半年。
表立った戦争はなく、
小康状態を保っているかに見える諏訪領周辺ですが、
もちろん、水面下では次の一手が進行しています。
貞宗率いる小笠原勢も、新たな戦力を引き入れ、虎視眈々。
そんな時、何やら頼重の様子が・・・?
今回は、
アニメ「逃げ上手の若君」第7話|冬の子供たち
を見てみましょう。
頼重に訪れた「未来見えない期」。まあ、それが普通なんですが・・・。
出典:HUNTER×HUNTER 集英社 富樫義博
「あ、来ちゃった・・・」
冒頭、未来が見えないことに困惑する頼重からスタートです。
時折、前触れもなくやってくるという見えない期、
まるで風邪や体調不良みたいな言いぐさですが、
どこか底知れない頼重の弱みのひとつのようですね。
絶やすわけにはいかない北条の血筋。甘やかすのも無理はない?
普段、おちゃらけた描写がされている頼重ですが、
北条の血筋を守り、復興させることは、
真剣に考えている人物です。
そうなると、時行の身の安全に関しては、
やはり冷静ではいられません。
ちなみに第1話での
「では死になされ」
からの無茶も、未来視で安心していた、
ということ・・・でいいんですよね?
亜也子や弧次郎も、稽古では演出気味・・・
とはいえ、モチベーションも必要です。
度を越すと、ただの甘やかしなので、
さじ加減は難しいですね。
「悪党」の瘴奸。絵にかいたようなならず者の襲来。
貞宗が新たに迎え入れた人物の名は、
瘴奸(しょうかん)。
「悪党として鬼のごとく恐れられた」
という評価を受ける人物です。
また、悪党といっても、現代語の悪党とは、少し違うようです。
ただのわるいヤツというのではなく、
当時(鎌倉末期)から現れた、歴史的な勢力の一種、
という位置づけのようです。
しかし、やっていることを見れば、
完全にわるいヤツなので、歴史に興味のある方以外は、
あまり気にしなくてもよさそうです。
実在ではないものの、モデルのいるキャラ?
瘴(しょう:伝染病を催す毒気)、
奸(かん:わるがしこい。ずるい。邪悪。)
とまあ、ものすごい名前です。
さすがにフィクションだろうと思ったら、
やっぱり実在の人物ではありませんでした。
ただ、モデルになった人物はいるようです。
平野将監(ひらの しょうげん)
という人物で、これもまた通称のようです。
登場回からすでに、かなり腹のキマった悪人として描かれています。
筆者はアニメ勢なので、彼の率いる集団の
「せいぎとう」
という名前は、悪党をもじった
「正義党」
という冗談で使っているのかと思いましたが、
「征蟻党」
と書くようです。
諏訪領辺境の集落を守る少年・吹雪。すでに始まっていた諏訪領の綻び。
小笠原の動きを掴むため、偵察が必要な諏訪勢。
腕利きの偵察要員は出払っており、
時行がこれを買って出ます。
しかし、絶賛見えない期の頼重は、
普段の超然とした風情から一転、
過保護の親どころではない心配性ぶりを発揮しています。
同時にここでの描写で、時行の
「逃げ上手」
について、頼重が盲信しているわけではないこと、
時行の従者・護衛として、
亜也子・弧次郎に信頼と期待を寄せていることがわかります。
オールラウンダー的デビューの吹雪。これからの立ち位置は?
偵察目的で辺境の集落に入った時行率いる逃若党は、
二刀を振るう少年、吹雪(ふぶき)に襲われます。
その技量は凄まじく、亜也子と弧次郎の二人がかりでも
時間稼ぎで精いっぱい。
彼は雫と面識があり、彼女の存在に気付いて刀を収めます。
吹雪が集落にいたのはただの偶然で、
親を皆殺しにされた子供たちを率いて、
瘴奸配下のならず者たちを3度、撃退しました。
個人的な戦闘技量、戦局を俯瞰する視野、
期待度MAXの登場シーンです。
彼はこの辺境の集落が、戦略的要地であると説明します。
時行は、吹雪の力量・人柄に感心し、
吹雪の協力を得たいと考えます。
時行の身の安全を優先し、子供たちを引き連れて
いったん諏訪領の奥地に引くことを進言する雫。
しかし時行は、集落に残って小笠原勢力を撃退することを選択します。
家族、故郷を同時に失った自分と、子供たちの姿が重なったのでしょう。
瘴奸もまた、自身の配下が行ったきり帰ってこない集落に対し、
本腰を入れて攻撃する意思を固めます。
第1回から血なまぐさい展開は多々ある本作品ですが、
今回の瘴奸の描写もまた、戦乱期の鉄サビの匂いがするものでした。
新たに登場した瘴奸の危険さ、吹雪の有能さ。
辺境での局地戦ではありますが、大事な一戦が始まります。
それではまた次回。
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