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【動画】8月15日「南海トラフ地震臨時情報」終了。その功罪。

引用元:TBS NEWS DIG Powered by JNN Youtube

こんにちは。

8月8日、宮崎県沖の日向灘での地震を受けて発表された、

南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)の

「注意期間」が15日、終了しました。

一週間という期間設定での発表ですが、

飲料水や食料品等が一部店頭で売り切れるなど、

緊急事態に備える動きによる混乱も発生しています。

今回は、南海トラフ地震臨時情報について見てみましょう。

臨時情報は、「予知」「予報」なのか?信じて避難準備をすべき?

引用元:【速報】南海トラフ地震臨時情報「巨大地震注意」に伴う防災対応呼びかけ終了 日向灘の地震から1週間 通常とは異なる地殻変動は観測されず(TBS NEWS DIG Powered by JNN) - Yahoo!ニュース

まず、臨時情報は、予知でもなければ予報でもありません。

確実に大きな地震が起こる、という内容ではないのです。

しかし、例えば今回の地震については、

「半割れ」

という言葉も使用され、後に続く揺れの可能性が示唆されていました。

そもそも地震の予知自体の精度が、まだまだ高いとは言えません。

しかし、関連して大きな地震が起こってもおかしくない、

そんな状況であることもまた、間違いなかったのです。

引用元:6弱の被災地 臨時情報終了も不安 - Yahoo!ニュース

しかし一週間の期間を経て、注意の呼びかけは解除されました。

それではもう、安心なのでしょうか?

この一週間、落ち着かない日々を送っただけで、

怖がり損だったのでしょうか?

今回の試みは「社会実験」の一環。防災意識を高め、スタートラインに。

引用元:臨時情報終了「防災のスタートラインに」 制度設計した専門家 | 毎日新聞 (mainichi.jp)

~上の引用記事より抜粋~

「巨大地震注意」は次の地震が起きることがほとんどない

「グレーな情報」だが、対策を促すことに意義がある。

甚大な被害が出た後に備蓄品は確保できない。

事前の対策がいかに重要か認識し、

家具の固定や備蓄品の確保、

安否確認の方法などを考えてほしい。

~抜粋ここまで~

この記事にあるように、対策の促進、これが目的です。

筆者はこれに、おおきな価値があると考えています。

今回、初めての試みを目の当たりにして、

「注意情報?地震くるの?」

と思ったのが正直なところでしたが、

同じようにそう考えて、必要と思われる品々を買い集めた人々がいる、

そのことに、たいへんに大きな意義を感じます。

阪神・淡路大震災、東日本大震災から、

記憶に新しい熊本・能登・今回の日向灘と、

日本は数年に一度、というレベルで

大きな地震被害を受けています。

それでも、事前に十分な準備を、

どれほどできているでしょうか。

東日本大震災では、古い文献に

「ここまで津波が来た」

「死者がこれだけ出た」

という記録があったにもかかわらず、

それを活かすことができませんでした。

日々の生活に追われる我々にとって、大昔の災害などは、

おとぎ話のようになってしまうものなのです。

ですが、グレーではあっても、

危険性を「匂わせる」「仄めかす」

だけでも、警戒の必要性を感じさせることができます。

それによって、おとぎ話ではない危機に備えることができる、

そんな可能性を育てることができます。

危機に対し「事前準備」の必要性についての警鐘。精度については未来の課題。

上の毎日新聞の記事にあるように、今回の

「巨大地震注意」

というレベルは、あくまで注意ですが、

さらに深刻な危機の可能性がある場合には、

「巨大地震警戒」

として、上位レベルの発信がなされます。

ただ、前述のように予知、予報の精度が十分とは言えない今、

この使い分けについては難しいのが現実でしょう。

また、今回の試みでも、

「地震が高確率で起こる」

という認識にもつながり、パニックまではいかずとも、

誤解による焦燥に駆られるケースはやはりあったようです。

この部分に関しては、呼びかけの性格について、

十分な周知が不足していたというべきでしょう。

試みの内容については周知し、浸透させる必要があります。

しかし、前出の記事抜粋にあるように、

「甚大な被害が出た後に備蓄品は確保できない」

のです。

このひとことを伝えるために、

今回初の呼びかけは十分に効果があると考えます。

「空振り」が繰り返されることは間違いないでしょう。

それによるストレスや非難も間違いなく生まれます。

しかし、精度はこれから上げていくしかなく、

今も警鐘が必要なのです。

個人的には、このまま定着してほしいと考えています。

皆さんは、どうお考えでしょうか。

それではまた次回。

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