引用元:FNNプライムオンライン
こんにちは。
ラーメン二郎での火事が話題になっています。
火事そのものよりも、
「火事なのにラーメンを食べ続ける人々」
の姿に衝撃を受けた人が多いようですね。
今回は、はたから見るとちょっと信じられない、
ラーメン店でのひと幕を見てみましょう。
一種の衝撃映像。なぜ、火災が起きているのに逃げないのか?

※写真はイメージです
2024年5月28日正午前、火災発生。約1時間で鎮火、被害者なし。
ラーメン二郎は、今さら紹介するまでもなく、
様々なメディアで取り上げられている人気ラーメン店です。
今回の歌舞伎町の店舗も、お昼どきと相まってにぎわっていたようです。
火事でもラーメン食べ続ける客が…「ラーメン二郎」で火事も「火と煙の中で普通に営業」アブラに引火か?|FNNプライムオンライン
引用元:FNNプライムオンライン
火災の原因は、調理中、油に引火したことです。
すぐに通報があり、1時間程度で消火作業終了。
スタッフ・お客ともに被害者が出なかったのは幸いでした。

しかし今回の火災が話題になっているのは、
冒頭の引用動画にあるように、
火災発生後も食事が続いたことでしょう。
なぜ、彼らは慌てて逃げることなく、
「落ち着いて」いたのでしょうか?
店側の対応にも課題。高まる自己防衛の必要性

現場に居合わせたお客の証言によると、
火災発生直後、スタッフからは特に何の指示もなかったといいます。
お客もみな、座ったまま食事を続けていたそうですが、
炎が大きくなってくるとスタッフにも焦りが見え始め、
避難指示が出された、とのことです。
火事でもラーメン食べ続ける客が…「ラーメン二郎」で火事も「火と煙の中で普通に営業」アブラに引火か? - ライブドアニュース (livedoor.com)
引用元:livedoor News
店舗スタッフには、自分自身とお客の安全確保に、
それぞれの立場に応じた責任があり、指導も受けているはずです。
そのうえで速やかな避難指示を出せなかった今回、
「いかに迅速に避難につなげるか」
は大きな課題として浮き彫りになりました。
しかし、店員も同じ人間です。
混乱も判断ミスもありえます。
緊急時には、自ら判断する心構えも大事ですね。
正常性バイアス、同調性バイアス、ゆでガエルの法則・・・いや逃げよう

今回の火災は多くの人々の驚きを誘いました。
幸い死傷者が出なかったこともあり、ネット上には
どこか笑いを誘うような雰囲気も感じられますが、
火災は重大な結果につながる可能性もあります。
ネット上にも様々な思いが発信され、
今回、巻き込まれた人たちの心理を推察するワードも、
たくさん並んでいます。
正常性バイアス

異常事態に対して、
「これは正常なことだ、大丈夫だ」
ととらえて、平静を保とうとする心理のはたらきです。
正常性バイアスが災害時に与える影響は?具体例と必要な心構えを解説 - 空飛ぶ捜索医療団"ARROWS" (peace-winds.org)
引用元:空飛ぶ捜索医療団ARROWS
「まだ大丈夫だ」
「深刻な事態ではない」
そう自分に言い聞かせて、安心したい。
ですが、それが事態を手遅れにします。
災害時の逃げ遅れの一因ともなっています。
同調性バイアス

集団のなかで、
「周囲の人々と同じ行動をとってしまう」
ことです。
知ってほしい!避難の妨げになる「正常性バイアス・同調性バイアス」|赤十字NEWSオンライン版|広報ツール・出版物|赤十字について|日本赤十字社 (jrc.or.jp)
引用元:日本赤十字社
「みんなまだ逃げてないから大丈夫」
「赤信号、みんなで渡ればこわくない」
と、判断を「周囲の人たち」にゆだねている状態ですね。
しかし、その「周囲の人たち」も同じく自分で判断していないので、
じつは誰も判断していない、という危険極まる状態です。
ゆでガエルの法則

危険な状況になりつつあっても、
「状況の変化がゆっくりだと、それに気づけない」
ということです。
茹でガエル理論とは?事例から学ぶ、茹でガエルにならないための対処方法 | 人材育成・開発・研修 | HR BLOG | 経営者と役員とともに社会を『HAPPY』にする (motifyhr.jp)
引用元:HR BLOG powered by MotifyHR
いきなり爆発したり、大きな火柱が立てば、誰でも逃げます。
今回も、煙や小さな炎、と小さな異常から始まったことで判断が遅れました。
ちなみに、比喩に使われているカエルの話はあくまで寓話で、
実際には熱くなってくると逃げるそうです。
しかしこの際、カエルを見習って、
逃げるべきときには逃げる姿勢を身に着けたいですね。
トラブル発生時に「まとも」でいるためには?

上記の心理はすべて、「安心したい」一念に起因しているように思います。
「まだ大丈夫」
「みんなと同じだし」
「ちょっと変かな、まあいいや」
誰でも感じる思いではあります。
ですが、身を守るために必要なのは、
「いやダメだろ」
という、まっとうな感覚に従うことではないでしょうか。

日常生活を送るうえで、大小さまざまな変化が起こります。
その中には、また大小さまざまな危険の種が潜んでいます。
自らと、大事な人たちを守るために、
危険に対するアンテナを常に立てておきたいですね。
それではまた次回。